飲食店の集客方法を紹介!失敗しないポイントや事例、注意点まで徹底解説
飲食店には人手不足や材料費の高騰などの様々な課題がありますが、そのなかでも大きな課題のひとつが集客です。そもそもお客さまが来なければ飲食店の経営は続けられないため、客数を増やす工夫が急務と感じている方も多いかもしれません。
魅力的なお店を開いても、そもそも認知度が低ければお客さまは集まりません。そのため、まずはお店を知ってもらい、魅力を感じて来店してもらう工夫が必要です。
そこで本記事では、効果的な集客方法を14個解説します。成功事例や注意すべきポイントもあわせて解説するため、より多くのお客さまをお店に集めたい方はぜひご覧ください。
飲食店の集客で重要なポイント
まずは、集客をするうえで重要なポイントを3つ解説します。
- ターゲットを明確にする
- 来店したくなる理由を作る
- 新規とリピーター向けの施策をそれぞれ立てる
集客ツールだけを増やしても、軸となる考え方がずれていては集客につながりません。集客の効果を上げるために、ぜひご覧ください。
ターゲットを明確にする
店舗がターゲットとして狙っている年代や性別によって、有効な集客方法は変わります。そのため、まずはターゲットを明確にすることが大切です。
例えば同じSNSでも、InstagramとFacebookでは利用している年代が変わるため、お店ごとに集客で使うべきツールは異なります。
また、ターゲットが明確でないと来店してほしい層に響く訴求ができず、集客に尽力しても思ったような効果を見込めない可能性があります。
そのため、まずはターゲットを明確にしてコンセプトを立て、その層に効果的な手法をとりましょう。
来店したくなる理由を作る
お店の情報だけを届けても、「いつか行こう」で終わってしまい、直近の来店につながりません。
お客さま「すぐに行こう」と思ってもらうためには、期限付きのクーポンや期間限定の商品など、今行く理由を作ることが大切です。
行くべき理由を作れると、集客の即効性が期待できます。
新規とリピーター向けの施策をそれぞれ立てる
新規客とリピーターでは、試すべき施策が異なります。
新規客を集めるのに必要なのは、まずはお店を知ってもらうことです。お店に来店したことがないお客さまの認知を高め、お店に足を運んでもらうための施策を打つ必要があります。
一方、リピーターになってもらうためには、店内の居心地の良さや料理の美味しさなど、過ごしやすいお店作りの工夫と、再来店したくなる最新の情報発信が求められます。
それぞれの層に合わせた方法を選び、発信していきましょう。
飲食店の集客方法7選│アナログ編
アナログでできる集客方法を7つ紹介します。
- ビラ配り、ポスティング
- リピーターへのダイレクトメール
- イベントの実施
- ポイントカードの配布
- 地域紙などへの広告出稿
- 看板やのぼり旗の設置
- 話題性のある商品の提供
ビラ配り、ポスティング
地元の住民への認知拡大に役立つのがチラシです。ビラ配りやポスティングを行うと、インターネットに慣れていないお客さまなどにアプローチできます。
ただし、チラシを受け取る中には興味がない方も多数含まれます。そのため、効果を出すには大量に配布する必要があります。
マンションなどの集合ポストへのポスティングは禁止と明示されている場合もあるので、事前に確認することをおすすめします。
リピーターへのダイレクトメール
既存顧客の住所が分かる場合は、ダイレクトメールも有効です。一度気に入って来店してくださったお客さまに再来店を検討するきっかけを作れます。
記念日に来店したお客さまへ、次の記念日にあわせてお祝いのメッセージを書いたハガキを送るなどが一例です。
イベントの実施
お店独自のイベントを実施すると、新規来店のきっかけやリピートの理由を作れます。例えば、期間限定の割引サービスやドリンクの試飲会などがおすすめです。
基本的にイベントは興味付けのきっかけづくりになりますが、イベント内容をお客さまがSNSなどで投稿することで認知が広がり、2次的な集客効果も見込めます。
なお、イベントを実施する際は、お客さまに事前認知してもらうことが重要です。SNSなどで存分に告知しましょう。
ポイントカードの配布
リピーターを集めるのに有効な施策のひとつが、ポイントカードです。ポイントが貯まったら1品無料や割引などの特典をつけると、再来店の動機が生まれます。
ただし、特典のハードルが高すぎると逆効果になるため、提供する料理の価格帯や来店頻度を考えて特典を検討しましょう。
地域紙などへの広告出稿
特定の地域限定で配布・販売している雑誌やフリーペーパーに広告を載せるのも、認知を広げるのに役立ちます。
即効性は低いものの、まとまった人数にアプローチできる可能性があるのがメリットです。
看板やのぼり旗の設置
お店の前に看板やのぼり旗を設置すると、お店の前を通りかかった方が興味本位で来店する可能性があります。まだ知られていないお店の認知をとるために有効な施策です。
その他、歩きながらお店を探す方の来店動機にもつながります。
ただし、看板やのぼり旗を設置する場所やサイズによっては市区町村の許可が必要な場合があるので、事前に確認しましょう。
話題性のある商品の提供
他にはない商品を提供するのも、新規来店のきっかけになります。
例えば、珍しいクラフトビールやコーヒー、地域の食材を使った料理などを用意すると良いでしょう。
オリジナルメニューや期間限定メニューを提供するのもおすすめです。
飲食店の集客方法7選│デジタル編
次に、Webを活用してできる集客方法を7つ紹介します。
- ホームページを作成する
- SNSを運用する
- LINE公式アカウントを立ち上げる
- Googleビジネスプロフィールに登録する
- ポータルサイトに登録する
- Web広告を出稿する
- Webメディアに掲載してもらう
ホームページを作成する
お店の内装や料理の写真、メニュー、価格など、お店の雰囲気が伝わるホームページを作成すると、集客につながりやすくなります。料理や価格がわかると、安心して来店できるためです。
ホームページは他の集客方法との相性がよく、より深くお店を知ってもらうのに有効な手法です。
SNSを運用する
お店の雰囲気を知ってもらうために有効なのがSNSです。選ぶSNSによっては経費をかけずに拡散効果が見込めるため、特に若い世代を狙うのに役立ちます。
中でもInstagramは写真で店舗や料理の雰囲気が伝わり、飲食店と相性ピッタリです。
Instagramの投稿方法について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
▶関連記事:【飲食店向け】初心者でもわかる!インスタ投稿の仕方や効果的な使い方、活用メリットを解説
LINE公式アカウントを立ち上げる
LINE公式アカウントは、主にリピーターを集めるのに便利な集客ツールのひとつです。
顧客管理や再来店を促すご案内、クーポン発行などが一括でできるため、管理の手間を減らしつつ個別にアプローチできます。
予約のリマインドも流せるため、予定忘れによるドタキャンを防止する効果も見込めます。
Googleビジネスプロフィールに登録する
Googleマップの検索にかかるようにすると、近場でお店を探す方の集客につながります。
お店をGoogleマップ上に表示するためには、Googleビジネスプロフィールへの登録が必要です。利用料金はかからないため、まずは登録を進めましょう。
可能であれば、MEO対策も同時に行うのがおすすめです。MEOとは、Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)のことです。Googleマップの検索で上位表示させるための施策であり、より多くの方にお店を知ってもらうきっかけが作れます。
ポータルサイトに登録する
食べログやぐるなび、ホットペッパーグルメなどのポータルサイトにお店を掲載すると、まだお店を知らない層にアピールできます。
グルメサイトからの予約は多いため、有効な施策のひとつです。ただし、掲載料金や予約手数料がかかる場合があるため、あらかじめ予算に合うか確認しましょう。
Web広告を出稿する
Web上で広告を出稿すると、認知を広げられます。Web広告は、地域や年代を絞って流せるため、ターゲットにアプローチしやすいのが魅力です。
Web広告には、検索画面に優先表示させる広告や、バナーを表示させる広告などがあります。
それぞれ継続的にコストがかかるデメリットはありますが、収集したデータにより効果計測と改善ができ、効果が出るまでの期間が比較的早い点はメリットです。
Webメディアに掲載してもらう
地域の情報をまとめているWebメディアに掲載してもらう方法もおすすめです。新しい集客経路になる他、取材を受ければ宣伝色を薄めて店舗の魅力を伝えられます。
掲載費用は比較的高い傾向にあるため、ターゲット層がよく見るメディアを見極めることが大切です。
飲食店集客の成功事例
成功している飲食店は、戦略的に集客を行っています。ここでは、成功事例をいくつか紹介します。
自店舗に取り入れられる部分は、積極的に試してみるといいでしょう。
Instagramを活用してファン層を獲得した飲食店
お店のコンセプトを伝えるために、Instagramを活用してファン層を獲得した事例です。
このお店では、商品の並べ方や背景にもこだわり、美味しそうな写真を投稿しました。さらに、新しいドリンクの案をSNS上で募るなど、お客さまを巻き込んだ商品開発を行い、ファンの来店を促しています。
Instagramでの認知拡大がきっかけでメディア取材を受けるようになり、さらなる集客に成功しています。
現在はSNS発信の情報をテレビなどのメディアが取り上げることも多いため、効果的なSNS運用で注目を集めることは、時代に合った効果的な集客方法と言えるでしょう。
効果的なクーポン配信で売上・客数増につなげた飲食店
LINE公式アカウントを活用してリピーターの来店を促し、売上を上げた事例です。
このお店では、登録者限定のクーポンを配信して来店のきっかけをつくりました。
その他、予約したユーザー限定のクーポンを発行するなど、興味を持ったお客さまがすぐに来店したくなる仕組みを作り、売上・客数増につなげています。
飲食店集客の注意点
飲食店が効果的に集客するために、知っておきたい注意点があります。
- 複数の集客手法を組み合わせる
- 安易に値引きだけをしない
想定した結果が出ない事態を避けるために、ぜひご覧ください。
複数の集客手法を組み合わせる
集客手法はひとつだけ取り組めばいいわけではありません。複数の手法を組み合わせることで相乗効果が生まれ、より来店に繋げられます。
デジタルとアナログの手法を組みあわせて、幅広い層にアプローチするのがおすすめです。また、集客手法には短期で効果がでるもの、長期間かかるものがあるため、使い分けるのも大切です。
安易に値引きだけをしない
割引キャンペーンは有効な集客方法ですが、安易に繰り返すのはおすすめしません。常に割引を行うと、通常価格で人が集まらなくなるためです。
また、割引した後の施策も考えておきましょう。1回来て終わりでは効果が薄いため、リピートにつなげる工夫も同時に行うのが重要です。
飲食店の集客にお悩みなら「レストランマネジメントEXPO」へ
本記事では飲食店の集客方法をいくつかご紹介しましたが、「どの集客方法が適しているのか分からない」「試してみたけどうまくいかない」という方もいるでしょう。
ここまで紹介したアナログやデジタル方法を使って集客に力を入れるためには、関連情報をあつめて、自店舗に合った方法を見つけることが重要です。どこから情報を得るべきか分からないという方は、展示会への参加もご検討ください。
飲食経営や店舗管理に特化した展示会「レストランマネジメントEXPO」では、「バックオフィス支援ゾーン」「集客支援ゾーン」「リスクマネジメントゾーン」の3つの出展カテゴリーに分けて、様々な飲食店の経営課題を解決するための展示を行います。
集客支援ゾーンでは、WEB/SNSマーケティングやECサイト支援、クーポン配信など、飲食店の集客に役立つ商材を扱う企業が出展するため、自店舗に合った集客方法を見つけるのに役立つでしょう。
その場でヒアリングや商談まですることができるため、来場側にはもちろん出展側にもメリットがあります。
集客にお悩みの方はもちろん、飲食店の経営に課題を感じている方もぜひご参加ください。レストランマネジメント EXPO詳細は以下のとおりです。
また、集客アップの施策を考えたいのに手が回らない場合は、まず人手不足解消を検討しましょう。集客を外部委託する方法もありますが、知識がないと外部委託の業者の見極めができないため、一通り学んでから依頼するのがおすすめです。
外部委託の業者に依頼せずに人手不足解消には、先端テクノロジーの導入がおすすめです。調理の一部にロボットを活用したりシフト管理にAIを導入したりすることで、作業量が減らせます。
例えば、飲食店の配膳ロボット導入は、人手不足解消と話題作りによる集客を同時に叶えられます。
「スマートレストランEXPO」では、ロボットや最新デジタルツールなどを出展する企業に直接説明を聞きながら見て、体験できます。セミナーを聴講いただける他、1日で比較・検討する材料が揃う点もおすすめです。
スマートレストランEXPOの詳細は以下のとおりです。
複数の施策を組みあわせて飲食店の集客を成功させよう
飲食店の集客に悩む方は、ターゲットにあわせて施策を打つことで改善が見込めます。特に集客を成功させるポイントは、アナログとデジタルを組み合わせ、複数の施策に取り組むことです。
自店舗に合った集客方法がわからない場合には、展示会に参加するなどで集客手法に関する情報を収集することから始めてみましょう。
▶監修:泉 明美(いずみ あけみ)
「これからの時代の飲食店マネジメント協会」コンサルタント
飲食チェーン2社の店舗開発(加盟者開発、物件開発)にて加盟者面談から新規出店までの業務全般を担当。FC店スーパーバイザー業務(12店舗)及び、直営店での店舗運営業務に携わる。その後、M&A仲介企業にて飲食店の店舗事業譲渡、店舗造作設備譲渡のアドバイザリー業務など行い、現在、既存、新規商業施設へのテナントリーシング、店舗、企業などのPR業務等に取り組む。
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